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オフィスのDX化(デジタルトランスフォーメーション)とは、企業がオフィスの様々な機能をデジタル化し、抜本的な効率化や生産性向上、新しい価値の創出などを目指す取り組みです。
本記事では、オフィスのDX化が推進されている背景や導入によるメリット、さらには導入の具体的事例について解説します。

DX化の推進の背景とその重要性

先述のとおり、オフィスのDX化とは、オフィスの様々な機能をデジタル化し、抜本的な効率化や生産性向上、新しい価値の創出などを目指す取り組みを指します。

オフィスに関わらずDX化は近年注目されていましたが、昨今の多様な働き方の促進によりオフィス自体へのDX化を始めている企業も増えてきています。

DX化が注目・推進されている背景とは

DX化が注目されている背景としては、近年のグローバル化の進行や労働人口の減少が挙げられるでしょう。グローバル化が進む中で、国際的なビジネスの場では、異なる場所や時間帯で働く人々との効果的なコミュニケーションが不可欠となり、デジタルテクノロジーの利用がこれを支えています。

たとえば独立行政法人情報処理推進機構の「DX白書2021」によれば、日本のDXの取り組み状況は56%なのに対し、米国では79%と大きな差があることがわかります。

出典:独立行政法人情報処理推進機構 DX白書2021 https://www.ipa.go.jp/publish/wp-dx/qv6pgp0000000txx-att/000093699.pdf

グローバル化推進にあたり、国際競争力を伸ばしていくためにも、米国との取り組み差は縮めていく必要があると考えられます。

また、2020年のコロナウイルスの大流行は、この動きを一層加速させました。コロナ禍により、企業は急速にリモートワークを導入し、オンラインツールを利用した柔軟な働き方が浸透。これにより、従来のオフィスワークの枠を超えて、新しい働き方やビジネスモデルの可能性が広がっています。

オフィスのDX化は、ワークスタイルの変化に適応し、企業の持続的な成長を支えるための重要な戦略となっています。

DX化の重要性

DX化とは、単にテクノロジーの進化や新しい働き方の導入などの表面的な変化だけを意味するわけではありません。企業が新しい時代の競争環境に適応し、市場でのリーダーシップを保持・拡大するための核心的な戦略となっています。
グローバル化や労働人口の減少といった外部環境の変動に対して、DX化は企業の組織運営のスピーディーさと柔軟性を高める手段として位置づけられています。

また、サステナビリティや環境への取り組みといった、社会的な価値の追求も企業の役割として強く求められるようになりました。DX化は、これらの取り組みを効率的に推進し、企業の社会的責任を果たす上での有効なツールともなっています。

結果DX化は現代のビジネス環境において企業の持続的な成功を実現するために不可欠であり、その重要性は日々高まっているのです。

DX導入のメリット

オフィスのDX化の導入メリットについて、ここでは3つの視点から解説します。

業務効率化・生産性向上

オフィスのDX化は、業務効率化・生産性の向上を実現し、企業が競争力を維持・拡大するために不可欠です。
デジタルテクノロジーの導入により、従業員は異なる場所や時間帯で働く人々との効果的なコミュニケーションが可能となり、業務の進行がスムーズになります。

特に、データ解析やAIの活用によって、業務プロセスの最適化やスムーズな意思決定が可能となり、生産性向上を達成できます。企業の持続的な成長や、新たなビジネスモデルの創出につながるでしょう。

総務省の「令和3年 情報通信白書」に掲載されている「デジタル・トランスフォーメーションの進展度と売上高(前年度からの比較)」を見てみると、日本と米国、ドイツにおいてDX進展度が高い企業ほど前年度より売り上げが伸びている傾向にあることがわかります。

出典:総務省|令和3年版 情報通信白書|デジタル・トランスフォーメーションの進展による影響 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd1124a0.html

DX化による生産性向上は、持続可能な成長を達成する企業にとって、中心的な戦略となるでしょう。

またDX化によって業務効率化が進めば、長時間労働の改善やリモートワークの推進、フレキシブルな働き方が可能となります。これにより、従業員のワークライフバランスが向上し、労働環境改善にも繋がります。

シームレスな情報管理

オフィスのDX化のメリットとして、シームレスな情報管理が挙げられます。
デジタルテクノロジーの活用により、組織内での情報のやりとりがスムーズになり、スピーディーな意思決定が可能に。これは異なる部門や地域間でのコミュニケーションの効率を大幅に向上させ、企業全体の勢いを高めることに繋がります。

さらに、クラウドサービスを利用することで情報の安全性が確保され、どこからでも安心してアクセス可能に。このように、シームレスな情報管理は、組織の柔軟性やレスポンス力の強化に繋がり、企業の競争力をさらに向上させる重要な要素となります。

データドリブンを通じた企業変革の推進

データドリブンとは、データに基づいて判断、アクションすることを指します。働き方に関連して、DX化はデータドリブンを通じた企業変革の推進においても重要です。
デジタルテクノロジーの導入は、従来難しかった大量のデータの収集・解析を可能にし、それによって事業戦略や意思決定の質が向上します。企業は、実際の顧客の行動や市場の動向を反映したリアルタイムな情報に基づいて、戦略を組み立てることができます。

さらに、AI技術の活用によって、未来のトレンドや消費者のニーズの予測が可能に。先手先を打つ積極的な経営が実現します。このようなデータを重視したアプローチは、企業が変化の激しい市場環境に素早く適応し、持続的な競争優位を築くための強力な武器となるでしょう。企業変革を推進する上で、データの活用は不可欠であり、その実現のためのDX化の価値は計り知れません。

DX導入の具体的事例

ここではオフィスのDX導入によるビットキーの具体的な成功事例を見ていきましょう。

オールインワンプラットフォームの導入(ビットキー)

ビットキーでは、オフィスのDX化を一元化されたプラットフォームを通じて実現しています。
プラットフォームの導入により、

  • 顔認証によるセキュリティパス
  • ホテリング勤務のサポート
  • 無人受付システム
  • 会議室の事前予約

などが一つのシステムで統合され、シームレスなオフィス体験が提供されています。

また、QRコードやRFID(無線によってデータを読み取り、モノの識別や管理を行うシステム)を活用し、出社状況の可視化やデータ収集も行えます。ゲスト来訪時にはQRコードを使った受付と顔登録による自動ドア解錠も可能となり、効率的なオフィス運営が実現しました。

まとめ

消費者のニーズや価値観の変化、サステナビリティや環境への取り組みなどの新しい要求に対応するため、データ解析やAI、クラウド技術などが利用され、DX化の重要性は日々高まっています。
これは、企業の持続的な成功と社会的責任の達成にとって不可欠であり、効率的な取り組みを推進するための有効なツールとなっています。

参考資料

ビットキー、「東京スクエアガーデン」の共用部から専有部までビル一棟をworkhubでDX|株式会社ビットキーのプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000080.000040203.html

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