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オフィスの快適さに少なからず影響があるトイレ。トイレの数が足りず、いつも待つことになる。トイレの設備が更新されておらず、古びている。こういった状況では快適なオフィスライフを過ごすことは難しくなります。そこで、最近はトイレの設備に工夫を凝らしたオフィスビルも増えてきています。

オフィスにおけるトイレの数は法律で決まっている?

まず覚えておきたいのは、「オフィスにおけるトイレの数は、法律で決まっている」ということです。労働安全衛生法の事務所衛生基準規則には、次のように定められています。

第17条 事業者は、次に定めるところにより便所を設けなければならない。
一 男性用と女性用に区別すること。
二 男性用大便所の便房の数は、同時に就業する男性労働者60人以内ごとに1個以上とすること。
三 男性用小便所の箇所数は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上とすること。
四 女性用便所の便房の数は、同時に就業する女性労働者20人以内ごとに1個以上とすること。
五 便池は、汚物が土中に浸透しない構造とすること。
六 流出する清浄な水を十分に供給する手洗い設備を設けること。
2 事業者は、便所を清潔に保ち、汚物を適当に処理しなければならない。
労働安全衛生法 事務所衛生基準規則より抜粋

簡単に言うと「トイレは男女別に」「男性については小便器は30人に1か所以上、大便器は60人に1か所以上」「女性は20人ごとに個室を1か所以上」と定められています。この基準数は最低基準ですので、実際にはこの基準より多い数のトイレを設けるケースが多くなっています。

また、この基準について、2021年の改正で「独立個室型便所」というものが定められました。わかりやすく言えば、バリアフリートイレ、多機能トイレのようなものをイメージするといいでしょう。これは、男女別のトイレを設置できない狭いオフィスを対象とした制度なのですが、大規模なオフィスでもバリアフリートイレ、多機能トイレの需要は高まっています。そこで、この改正において、男女別のトイレを設置したうえで独立個室型便所を設置した場合、独立個室型便所1箇所につき、先程の人数要件を10名緩和できるとしています。

さらに2024年に改正されたバリアフリー法(高齢者、障害者の移動等の円滑化の促進に関する法律)では、建築物の各フロアに1か所以上のバリアフリートイレの設置を義務付けています。同法では、バリアフリートイレについて広さや設備について細かく規定しています。

最新オフィスのトイレ事情とは

ここまでは、トイレに関連する法律について解説しましたが、以下では、昨今のオフィスでのトイレ事情について紹介したいと思います。

最近では、オフィスのトイレについて、様々な改善策が検討され、導入されつつあります。
従来、オフィスのトイレで課題になったポイントとしては、混雑の問題があります。前述の法律には則っていても、いつも休憩時にトイレが混み合うというケースが、特に女性用トイレでは多く見られる傾向があります。企業によって従業員の男女比に差がある場合も多く、オフィスビルの標準的なトイレの設置数では十分にケアできないこともあるのです。
この課題については以下のような対応をしているオフィスビルがあります。

<トイレの個室数が、そこで働く人の男女比に合っていないという問題>
オフィスの男女比によって、必要なトイレの数は変わるはずですが、多くのオフィスではトイレの数は固定されています。水回りの設備などの関係で致し方ない部分もあるのですが、最新のオフィスビルでは、男女のトイレ数をある程度変更できる機能を持つオフィスも出てきています。下記のトイレでは、男女の個室が一列に並ぶように設計されており、間の壁を移設することで、トイレの男女比を変更することが可能になっています。

<トイレに行くまで混雑状況が分からないという課題>
トイレに行ってみたら、個室が満室ということは珍しいことではないでしょう。結果として、トイレの前に列ができてしまうことも。そこで、ドアの開閉を感知するセンサーを活用して、個室の空き状況をリアルタイムで可視化するシステムを導入するところもあります。

<トイレでスマホを見るなど、無用に長居してしまう問題>
スマホの普及もあり、トイレの個室に長居する人も増えています。そこで個室内に待ち状況や入室経過時間を表示するモニターを設置し、長居している人に対して注意を促すサービスも導入されています。普段は広告などの動画を配信することも可能です。自然と長居が減少する仕組みです。

 

他にも、トイレの課題といえば清潔さやアメニティの課題もあります。こまめに清掃をする、トイレットペーパーや生理用品などのアメニティを充実させるといった工夫も重要です。

まとめ

トイレの数や設備については、オフィス選びの際に見落としがちかもしれません。しかし、トイレが快適であることは、オフィス環境の改善には不可欠です。オフィス選びにおいて、立地やオフィスフロアの広さはもちろん、エントランスやエレベーターなどの設備やトイレの環境にも気を配ると良いでしょう。

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