文=安田洋平(株式会社アンテナ)
まずは気持ちのいい環境で美味しいランチ。(今回は秋葉原3331アーツ千代田のオープンテラスカフェで行いました)
ランチの後、みんなで「アイデアキャンプ」 。
きちんとプロセスの道筋をつくってあげることで、アイデアは生まれやすくなることを実感。
気持ちの良い環境とちょっとした道具の工夫でアイデアが生まれやすい環境をつくり出す試み、「アイデアキャンプ」。以前こちらのコラムで紹介しました。
でも実際に「キャンプ」はどんな風に行えばいいのですか? 「別におおげさなものではない」「いつでも、そのときの人数や目的に応じて柔軟にアレンジすることが可能」とは、アイデアキャンプのメンバー・中西泰人さんのコメント。
1泊2日の合宿を組み、徹底的にビジネスの企画を考えたいとき用のアレンジもできるし、ランチの後、休憩時間を使って、「ちょっとブレスト」気分でも行うこともできる。それがアイデアキャンプの良さ。
というわけで、早速私たちも行ってみることにしました。選んだ場所はオープンテラスのカフェ。ランチを食べ終えた後、トランプのカードが配られるみたいに、各自75mm角のポストイットの塊とサインペンが手渡されました。 そして、司会役が段ボールボードをイーゼルに立てかけ、今日のお題「新しい働き方/学び方」を発表。
まず、「ここに来るまでに気になった街の風景を見せてください」。予め言われて撮ってきたおいた写真を見せ合い、さらに、なぜ気になったかの理由をポストイットに書いて段ボールに貼っていきました。
次に、「ふだん働く中で何となく気になっていること/問題と思っていることを言ってください」を各自がポストイットに書き出し、今度は別のボードに貼りました。
さらに次の指示。「先ほどの問題を解消するアイデアを、『気になった街の風景』ポストイットのメモをヒントにして、出してみましょう」。ゲームのように順番に全員がアイデアを出して行きました。一見2つのポストイット・グループは無縁な気もします。だが、情報と情報の新しい関係を考えることで、斬新なアイデアは湧きやすくなる、と中西さん。
今回は短い時間だったので体験した発想技法は限られましたが、それでも感覚を掴むことはできたと思います。
第一の感想。閉めきられて“しんとした”ミーティングルームより、今回のカフェのテラス席のようなちょっとした雑音や他の人の会話が聴こえてくるような「開かれた」環境の方が、気持ちがリラックスしてアイデアが出やすい。
第二の感想。アイデアは“それが湧きやすいプロセスをつくる”ことによって出やすくなる。一度アイデアキャンプのワークショップを体験すると、その「コツ」がわかる。そんな気がしました。
- アイデアキャンプ(現在HP閉鎖中)
http://www.ideacamp.jp/