文=安田洋平(株式会社アンテナ)
「papabubble(パパブブレ)」。
現在はバルセロナを始めとして、
アムステルダム、NY、ソウル、台北、
サンパウロ、モスクワなどにあります。
まるで宝石のような飴たち。
カラフルで見ているだけでも楽しい。
ホームページもお洒落です。
(お箸で持っているのは
巻き寿司ではなくキャンディーです)
中野を散歩していたときのこと。僕の横を、地元民らしき母娘が自転車で通り過ぎながらこんな風に会話を交わしていました。
「お母さん、今日は“パパ”、寄ってく?」
「今日はお店お休みなのよ。また明日ね」
“パパ”というのは、父親のことではありません。パパブブレという、この近所にある飴屋さんのことを言っています。この辺りでは抜群の人気を誇っているお店です。
いえ、正確に言うなら、都内はおろか近県からもこのお店目当てでたくさんの人が訪れる評判の店なのです。なんと飴屋さんにもかかわらず食べログのTOPランキング5000に入っていたりもする稀有な店。パパブブレというちょっと変わった名前ですが、本店はスペイン・バルセロナにあり、その2号店が中野に突如できたのが2005年のこと。なぜ東京進出第一号店が渋谷や銀座ではなく中野の商店街の中に!?(薬師あいロードの中にあります)
オーナーさんによれば、「幅広い年齢層に来てもらえる店にしたいと思っていたから、この街の雰囲気はぴったりだった」。
外観は黒を基調にした、まるでブティックのようなシックな装い。でも、中に入ると子供からおじいちゃんおばあちゃんまで居る、街の飴屋さんという和やかさ。色とりどりのキャンディーが宝石のように並び、女性や子どもたちが飴作りの実演に心を奪われ見入っている。お洒落で華があるけれど、同時に街に根付いている店という、バランス感が絶妙。
中野には、国際的に活躍する現代美術作家、村上隆さんが運営するギャラリー「Hidari Jingaro」がひそかにあったり、今、10坪にも満たないスペースで営業する“マイクロバル”業態の流行の火付け役的になっている「vivo daily stand」の本店がさりげなくあったりします。何気なく、コアなお店が存在している街なんです。
ちなみにパパブブレの飴、仕事先の手土産にしても喜ばれます。特注飴などもオーダーできるので、ノベルティ用のキャンディーなどを会社でつくってみても面白い。ともあれ、キラキラ綺麗かつフルーティーで美味しいので、まずは自分で食べてみて!
- papabubble
https://www.papabubble.com/