文=安田洋平(株式会社アンテナ)
思いついた瞬間、
おもむろに机にペンで書き出す。
もはや私の周りでは日常的な光景。
予め天板がホワイトボードになっている机、
あります。密買東京
これぞ最終形!?
塗ればそこがホワイトボードになる
「ホワイトボードペイント」
(写真提供=R不動産toolbox)
うちのオフィスにお客さんが来たときに、必ずと言っていいほど、「これ、いいですね!」という声が上がる瞬間があります。それは、ミーティングをしながら目の前のテーブルに、「それは、例えばこんな感じですか?」さらさらとペンで図やイメージを書き始めたとき。そう、机の天板がホワイトボードになっているんです。
設計事務所と建物をシェアしているのですが、そこの所長がとにかくホワイトボード大好きで、おかげでこの建物の机から壁からいたるところがホワイトボードになっている。いたるところがホワイトボード? どういう状態なのか戸惑われた方もいらっしゃるかもしれません。マグネットシートでロール状になっているホワイトボードの商品が売られていて、それを任意の大きさにハサミで切ってミーティングテーブルの上に置いてみたり、スチールラックの側壁に貼ってみたりしているわけです。まさに、いつでも、どこでも僕たちはホワイトボードと共にある。そんなオフィス空間。
でも、実際のところ一度味をしめたら止められないんです。急にいいアイデアが思い浮かんだときも、一時的なメッセージを社内のスタッフに残して出かけたいときも、ペンを取れば“すぐにその場で”書けるので。また何より良いのはミーティングのとき、皆が思ったことをすぐ書き留められ、またそれを見ながら周りの人がまた考えを書き足せたりする点。これは壁よりテーブルがホワイトボードになっている場合の方がうまく行きやすい。なぜなら、最初からミーティングテーブルは囲むかたちになるから。ああではないか、いやこうだと、みんなが四方からマジックペンを片手に書いたり話したり、自然にミーティングは白熱します。
最近では、ホワイトボードペイントという、壁に塗ればそこがホワイトボードになってしまう塗料なんていうのもあります。
これからは打ち合わせをするからホワイトボードを用意するのではなく、“そこが白くて書けるから”アイデアが生まれて、それをきっかけにみんなで膨らましてミーティングをする、そんな時代なのでは?