文=安田洋平(株式会社アンテナ)
折ります、折ります。
ゴロンとしていたかと思えば、たちまち書斎に切り替わり、バリバリ仕事。
サイドテーブルを出したり、背もたれをつくったりもできます。アイテム名「land peel」
あ~、だめだ~、全然浮かんでこない!
皮肉なもので、きちんと机に向かっているときほどいい考えが浮かばない。そんなときってありますよね。
ゴロン……。
ゴロゴロ、ウダウダ、グズグズ。
うーん……。
あっ、そうか、わかった!
なぜかゴロンと横になると、ひらめきの神が降りてくるのは私だけ? いや、かの有名な音楽家・坂本龍一氏も床ゴロゴロすると、いいアイデアがひらめくと言っています。ゴロゴロ・タイムは意外に大事。でも、ひらめいたその瞬間を逃さないこともそれ以上に大事なんですよね。
そこで、このマットのご紹介です。一見すると、ただのフロアマット。まずは寝転がってみましょう。そして、いいアイデアが思い浮かんだら、一念発起。よし仕事するぞ! 折り紙みたいにマットをパタッパタッと折り曲げると、たちまち机を登場させたり、椅子を登場させることが出来るんです。あっという間にワークスペースを出現させられる。
あとは、ノートPCを開いてようやくつかまえた貴重なアイデアを逃すことなく形にすることに集中するのみです。
体も同じ姿勢ばかりだと凝ってしまいますし、姿勢を変える、身体を休めるという意味でもおすすめしたい。会社の中でこのマットが置いてある部屋があって、デスクに向かうのに疲れたらちょっとエスケープ気分で、リラックスしながらマイペースで作業、なんてどうです?
ちなみにこちらは2010年に京都工芸繊維大学の学生である山下 真氏が考案した「land peel」というアイテムの試作品。ひそかに評判を呼んで、国内メディアのみならず、海外のサイトで英訳されて紹介されたりもしていました。
是非とも、どこかのメーカーさんに商品化してもらえたらいいのですが。
写真提供= (SHIN YAMASHITA)
デザイナー=山下 真