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+TOWN 中野ブロードウェイに見る「街の変貌」

文=安田洋平(株式会社アンテナ)

中野ブロードウェイの屋上庭園

現在も住人の方たちに利用されている、
中野ブロードウェイの屋上庭園。
(Youtubeで様子が見られます。
http://www.youtube.com/watch?v=lMzHI_LvVfc

中野ブロードウェイ

60年代に高級マンション+SCの複合施設としてオープンしたビルが、その後サブカルチャーの一大拠点に変貌すると誰が予想したでしょうか?

中野ブロードウェイの一番上に、見事な屋上庭園があるのをご存知でしょうか。手入れの行き届いた緑の芝がきれいに茂り、池と飛び石、庭木からなる日本庭園風の空間があり、プールやミニゴルフの練習場まである。この庭、ブロードウェイのマンションの入居者しか入れないのですが、Youtubeなどでその様子を知ることができます。 

今ではアニメ、フィギュア、漫画など「サブカルチャー」のショップが集積するビルとして知られている中野ブロードウェイですが、1966年に竣工した当時、当時ではまだ珍しかったショッピングセンター付き高級マンションとして大いに話題を呼んだビルでした。
日本における商業+住居の複合型ビルの先駆け的な存在だったのです。官僚、大学教授、有名俳優、歌手、大企業の社長など高額所得者がこぞって住んでいたそうです(よく知られているところでは、青島幸男前東京都知事や沢田研二など)。

セントラルヒーティング、守衛付き、廊下に敷かれたフカフカとして毛足の長いレッドカーペット、渋いエントランスロビー、そして先述の屋上庭園と、その仕様も当時としては最先端でした。なお、正式名称はコープ・ブロードウェイセンターといって、原宿駅前にある、1965年竣工、現在ではヴィンテージマンションとして人気の高い「コープオリンピア」の兄弟にあたります。現在もブロードウェイのマンションはひそかな人気があります。

いまアニメやフィギアのお店が入っている低層階の商業ゾーンは、かつては高所得者向けのブランドショップやレストランでした。これらの店は開業10年目くらいまでは好調でしたが、新宿や渋谷などでステーションビルができたりと競合施設が生まれていく中で、段々と業績が落ち込み空き店舗が目立つようになりました。

そんな折1980年に入店したのが「まんだらけ」でした。好調に業績を伸ばしたこの漫画専門店が中野ブロードウェイ内で店舗を拡大し、中野ブロードウェイはサブカルチャーの一大拠点へと変貌するきっかけをつくったのです。そして今では世界中から「マニア」が訪れる、ユニークな観光地となっています。(中野ブロードウェイの公式ホームページでは日本語、英語、フランス語、中国語、韓国語の5ヶ国語に対応しています)

これから中野は北口駅前広場の整備、南口に建つツインタワーマンション、大学の新キャンパス誘致、そして公園と2棟の大規模なオフィスビルからなる「中野セントラルパーク」など、駅前再開発が本格化し、新たな変化のときを迎えます。この街の次の変貌はどのようなものでしょうか?

 
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